おれさまラボ

実際に手を動かして理解を深めるブログ。

魔方陣に関するお話。

YouTubeを眺めていたら面白い動画(https://youtu.be/1_pfASO7eWA)があったので、忘れないように内容アウトプットしとく。

 

方陣とは、例えば正方形の3 × 3のマスがあったとしてそのマス数ひとつひとつにユニークな数字をそれぞれ入れた(3 × 3なら9個ということ)結果、タテ・ヨコ・斜めの数字を足すと、どこを足してと同じ数になるマスのことです。3 × 3のマスであれば三次魔方陣、4 × 4のマスであれば四次魔方陣と呼ばれます。


方陣の解が何通りあるかは証明されていています。なお、場合の数を調べる時は、回転や裏返しは同じとみなして考えます。


二次魔方陣    解なし

三次魔方陣    1通り

四次魔方陣    880通り

五次魔方陣    275,305,224通り

六次魔方陣    不明(約1,800京通りと推定)


今回は、三次魔方陣について1通りしかない事を証明します。


便宜上、三次魔方陣のマスを以下のアルファベットで表記します。

A  B  C

D  E  F

G  H  I


まずは、中央が5であることを示す。


三次魔方陣は、タテ・ヨコ・ナナメいずれの場合も和が15となることから、E = 5 の等式を成り立たせたい。

そのためにはEを通るナナメ2つとタテ1つの和から、E以外のマスを打ち消すよう等式を作れば導ける。


よって、

(A+E+I)+(C+E+G)+(B+E+H)-(A+ B+ C)-(G-H-I)

= 3E

となる。


三次魔方陣の性質から、3E = 15 なので

E = 5 である。


A  B  C

D  5  F

G  H  I


次に、角のマスには1が入らないことを示す。

回転や裏返しは同じものとみなすので、Aについてだけ考えればよい。


三次魔方陣の性質から A+5+I = 15 なので

A = 1 と仮定すると、I = 9 である。


1  B  C

D  5  F

G  H  9


この時、マスに入る最大値は8であることから、以下が成り立つ。

15 = 1+B+C ≦ 1+8+C

よって、C ≧ 6 ・・・①


また、マスに入る最小値は2であることから、以下が成り立つ。

15 = C+F+9 ≧ C+2+9

よって、C ≦ 4・・・②


①、②を同時に満たすことはできないため、矛盾。

従って、角のマスには1が入らないと言える。


ここまでの結果から、 B、D 、F、Hのいずれかに1が入ると言える。回転や裏返しは同じものとみなすので Bについてだけ考えればよい。


A  1  C

D  5  F

G  H  I


B = 1 であることから、

H = 15 -(1+5)= 9


A  1  C

D  5  F

G  9  I


残った数は 2,3,4,6,7,8 の6つ。


一行目について、A+C = 15 となるのは以下の2通りだが、回転や裏返しは同じものとみなすので どちらか一方のみ考えれば良い。


A = 8、C = 6・・・③

A = 6、C = 8・・・④


ここでは、③を使って考える。

8  1  6

D  5  F

G  9  I


残りの数は自明であり、

G = 4、I = 2、D = 3、F = 7 となる。


8  1  6

3  5  7

4  9  2


以上から、三次魔方陣は上記の1通りしかないと言える。